2024年末と2025年始のテレビ番組でもしも面白いものがあったら録画しようと思いたって、月刊のテレビ番組雑誌を1冊買って眺めているうちに、色々感じたことがありました。以下、テレビ業界の現状と課題、そして未来について順不同で雑感を述べてみたいと思います。
近年、「テレビ離れ」という言葉をよく耳にするようになりました。インターネットやスマートフォンの普及により、人々の情報収集や娯楽の選択肢が多様化し、テレビの視聴時間が減少していると言われています。しかし、テレビは本当にオワコンなのでしょうか? それにしては、コンビニエンスストアには多くの月刊テレビ番組雑誌が並んでいたところをみると、まだまだテレビを情報源として重宝している人は多いのだなと感じました。
テレビ番組表雑誌の表紙は若い男性タレントばかり
さて、コンビニエンスストアで月刊のテレビ番組表雑誌の表紙を見ると、どれも若い男性タレントばかりが目立つことに気づきます。(昔からこんなだたかな?どうもオジサンには買い難い雑誌になっています。)これについてはおそらく以下のような要因があると推察されます。
- 購買層のニーズ:テレビ番組表雑誌の主な購買層は若い女性が多く、彼女たちの購買意欲を高めるために、人気のある若い男性タレントが起用されている。
- 雑誌の販売戦略:複数の若い男性タレントを特集したり、特典を付けたりすることで、それぞれのファン層にアピールし、販売部数を伸ばす戦略です。
- テレビ番組との連動:若い男性タレントが出演するドラマやバラエティ番組と連動して、表紙や特集が組まれることで、相乗効果を狙っています。
「番組未定」が多い
毎日のテレビ番組表を見ていると、雑誌の発売から比較的近い上旬であっても、「番組は未定です。」となっている箇所が目立ちます。テレビ局の番組編成が思ったよりも短期的であって、そんなにバタバタと準備するものなのでしょうか?想像している理由としては、以下のような要因が浮かびます。
- 「テレビ離れ」の影響:視聴率獲得のために、以前よりも番組編成の変更が頻繁になり、「番組未定」という記載が増えている。
- 雑誌の制作スケジュール:月刊のテレビ番組表雑誌は、発行日のかなり前から制作を開始する必要があるため、直前の番組編成の変更に対応できない。また、テレビ局側でも番組制作にそれほど時間をかけないような運営になってきている。
テレビ番組の開始時間が中途半端
テレビ番組の開始時刻が「X時56分」「Y時45分」といったように中途半端な時間になっているものが多いとあらためて思いました。よく覚えてはいないけれど、20年前は基本的に「00分」や「30分」開始が主流ではなかったでしょうか。このためか番組表が読みづらくなっている気がします。これは理由や利点が全く推測できませんでした。
昼から夕方の長時間番組が多い
昼から夕方にかけての時間帯に2時間以上の情報バラエティ番組が各局で放送される傾向がみられます。ほとんど見る機会が無いのですが、たまに視聴していると、CMの前に「いよいよ発表~~~」などといった「前振り」があり、CMの後に「~~~ということでしたね」といった「振り返り」が頻繁に入ること個人的には不快です。途中でチャンネルを変えられないように、そして変えて来た視聴者のためなのだろうとは思いますが、とにかく冗長で焦らされるかたちになっています。仮に内容が少しくらい良くても、時間の無駄という感想になってしまいます。おそらくは以下のような背景があるものと考えられます。
- 視聴者層とライフスタイル:主婦層や高齢者層など、比較的長時間テレビを暇つぶしや娯楽として視聴する層をターゲットにしているため、時間をかけてゆっくり情報を伝える番組構成でも受け入れられやすい。
- 番組制作の効率化とコスト削減:複数のコーナーを組み合わせたり、同じスタジオセットや出演者を繰り返し使用したりすることで、効率化とコスト削減を図っています。
「テレビとインターネットの融合」とは?
10年以上前から「テレビとインターネットとの融合」というアイデアがあるということは聞いていますが、ほとんど進んでいないというのが個人的な感想です。「テレビ離れ」の傾向はずっとが進行し、代わってインターネット視聴が確実に進んでいるようです。ちょっと調べてみた限りの「テレビとインターネットとの融合」とは、以下のようなことを実現しようとするものだそうです。
- インターネット配信との連携強化:テレビ番組のインターネット同時配信や見逃し配信を強化し、動画配信サービスと連携することで、新たな視聴者層を開拓します。
- スマートテレビの普及と活用:スマートテレビ向けに最適化されたアプリやサービスを提供することで、視聴者の利便性を高め、テレビ視聴の活性化を図ります。
- 双方向性コンテンツの開発:視聴者が番組に参加できる双方向性コンテンツを開発し、視聴者のエンゲージメントを高めます。
- パーソナライズされた視聴体験の提供:視聴者の視聴履歴や嗜好を分析し、パーソナライズされた番組やコンテンツを推薦するシステムを導入します。
個人的には、古いコンテンツ(過去に放送されたテレビ番組)を見られるようにしてほしいということと、大規模災害にも即応できる全国網をもった信頼性のある報道活動を大事にしてほしいと思っています。