AirLand-Battleの日記

思い付きや素朴な疑問、常識の整理など、特段のテーマを決めずに書いております。

恫喝は確かに怖いよね

 近年、カスタマーハラスメント(カスハラ)という言葉を時より耳にするようになりました。しかし、恫喝や威圧的な態度は、カスハラに限らず、私たちの日常生活の様々な場面で起こりうる問題です。以下のような状況に遭遇した時、私たちはどのように対応すれば良いのでしょうか?

  • 反社会的組織の構成員や野卑な人品の人による押し売り
  • 公共機関や金融機関での威圧的な態度
  • 近隣住民からの理不尽なクレーム

 

日本の文化的風土と議論・交渉

 そもそも、なぜ日本においてこのような恫喝や威圧的な態度が問題となるのでしょうか。その背景には、日本社会に根強く残る文化的風土が影響していると考えられます。以下に挙げたような文化的背景が、恫喝や威圧的な態度を助長し、冷静な議論や交渉を困難にしていると考えられます。

  • 上下関係の重視:
    • 日本社会では、年齢や立場、役職などによる上下関係が重視される傾向があります。そのため、立場の弱い者は、強い者に対して意見を言いづらい状況が生まれやすいです。
  • 同調圧力:
    • 日本社会では、周囲との協調性や調和を重視する傾向があります。そのため、異質な意見や反対意見を表明することが難しい場合があります。
  • 感情的なコミュニケーション:
    • 日本人は、感情的な表現を避け、曖昧な言葉遣いを好む傾向があります。そのため、率直な意見交換や建設的な議論が苦手な場合があります。
  • 議論や交渉の経験不足:
    • 学校教育や職場での研修など、議論や交渉のスキルを学ぶ機会が少ないため、感情的な対立を避け、冷静に問題を解決する能力が十分に育まれていない可能性があります。

 

恫喝的態度をとる人間の「個人的背景」

 恫喝的な態度を取る人には、様々な個人的背景、一定の性向があるのではないかと考えられます。以下の個人的背景や性向が、社会的な要因と複雑に絡み合い、恫喝的な態度につながっていると考えられます。

  • 自己中心的な性格:
    • 自分中心的な考え方で、他者の立場や感情を考慮できない人がいます。
  • 承認欲求の強さ:
    • 他者から注目されたい、優位に立ちたいという欲求が強く、高圧的な態度で相手を支配しようとする人がいます。
  • 過去のトラウマ:
    • 過去に受けた心の傷やトラウマが、攻撃的な言動の原因となることがあります。
  • 精神的な問題:
    • 精神疾患や発達障害などが、感情のコントロールを困難にし、攻撃的な言動につながることがあります。
  • 社会的な孤立:
    • 社会的な孤立や孤独を感じる人が、不満や不安を攻撃的な言動で表出することがあります。

 

海外での対応状況

 海外では、日本とは異なる歴史や文化、法制度があるためか、恫喝的な態度に対してより厳しい対応が取られる傾向があります。以下に挙げたような相違は、歴史や文化、法制度の違いだけでなく、社会全体の意識の差も影響していると考えられます。

  • 法的措置の積極的な活用:
    • アメリカやヨーロッパなどでは、カスハラに対する法的意識が高く、企業側も被害者側も、必要に応じて弁護士を立て、訴訟などの法的措置を積極的に活用する傾向があります。
  • 企業側の明確な対応方針:
    • 海外の多くの企業では、カスハラに対する明確な対応方針を定め、従業員に周知徹底しています。
  • 労働組合の役割:
    • 労働組合が強い影響力を持つ国では、労働組合がカスハラ問題に対して積極的に介入し、従業員の権利を守るための交渉や法的支援を行うことがあります。
  • 社会全体の意識:
    • 海外では、カスハラは社会的に許されない行為であるという認識が、日本よりも浸透している傾向があります。

 

恫喝に遭遇した時の心構え

 あなたがもしも恫喝に遭遇した時、最も重要なのは、冷静さを保つことです。相手の感情的な言動に巻き込まれず、毅然とした態度で対応しましょう。

1. 自分の安全を最優先に考える

 相手が暴力的な行動に出る可能性も考慮し、安全な距離を保ちましょう。可能であれば、他の従業員や周囲の人に助けを求め、一人で対応しないようにしましょう。

2. 冷静かつ毅然とした態度で対応する

 相手のペースに乗らず、冷静に話を聞き、論理的に対応しましょう。しかし、相手の不当な要求には決して応じず、毅然とした態度で拒否することが重要です。

3. 記録を残す

 日時、場所、相手の言動、周囲の状況などを詳細に記録しましょう。これらの記録は、後で状況を整理したり、法的措置を検討したりする際に役立ちます。可能であれば、音声や映像を記録することも有効です。

4. 一人で抱え込まない

 恫喝を受けたことによる精神的なダメージは、決して軽いものではありません。一人で抱え込まず、信頼できる人に相談しましょう。企業には相談窓口が設置されている場合もありますし、弁護士やカウンセラーなどの専門家に相談することも有効です。

 

恫喝への具体的な対応手順

 次に、恫喝に遭遇した時の具体的な対応手順を考えてみましょう。

1. 初期対応

 まず、相手の主張を丁寧に聞き、共感を示すことで、相手の感情を鎮めることを試みます。ただし、不当な要求には決して応じず、明確に拒否する姿勢を示しましょう。可能な限り、第三者を交えて対応することで、客観性を保ち、後々の証言を確保します。

2. 事実確認と情報収集

 相手の主張に関する事実を確認し、必要な情報を収集します。関係部署や上司に相談し、適切な対応策を検討しましょう。

3. 記録作成

 相手の言動や対応内容を詳細に記録し、証拠として保管します。音声や映像の記録も有効な証拠となります。

4. 組織としての対応

 個人で対応が難しい場合は、組織として対応を検討します。弁護士や専門機関に相談し、法的措置を含む適切な対応策を検討します。

5. 再発防止

 今回の事例を教訓に、再発防止策を講じます。従業員への研修やマニュアル作成など、組織全体で対策を講じることが重要です。

 

法的な視点

 相手の言動が、暴行罪、脅迫罪、強要罪、名誉毀損罪などに該当する場合は、法的責任を追及することを検討します。弁護士に相談し、適切な法的措置を検討しましょう。また、相手の不当な言動によって損害が発生した場合は、損害賠償請求を検討します。証拠を収集し、弁護士に相談することが重要です。

 

組織としての対策

 企業は、カスハラに対する明確な対応方針を策定し、従業員に周知徹底する必要があります。対応マニュアルや研修プログラムを作成し、従業員の対応能力を高めることも重要です。また、従業員が安心して相談できる窓口を設置し、精神的なサポートを提供することも大切です。

 

最後に

 恫喝は、決して許される行為ではありません。被害に遭われた場合は、一人で悩まず、専門機関や周囲の人に相談してください。そして、私たち一人ひとりが、冷静な議論と相互尊重の精神を大切にし、相手に敬意を払いつつ議論や交渉のできる風土を醸成し、誰もが安心して暮らせる日本社会を築いていきたいと思います。

 

 それにしても日本は「政府」も軍事的恫喝やテロリストに対する対応が不味いように思います。困ったものだ.....