サイズ違いを薦めるのは止めて

 服や靴などを買う際に、選んだ商品について適正サイズの在庫が無く、少し大きめや小さめのサイズを薦められたことはないでしょうか? 合わないサイズの服は余計なダブつきで不快になったり締め付けられて動きにくくなったり、そしてなにより期待した見栄えにならないので、タンスの肥やしになるだけです。また合わないサイズの靴はブカブカですぐに脱げてしまったりあるいは足と擦れて靴擦れになったりで、歩き難くなることは避けられません。

 

 売る側としては当然の対応なのかもしれませんが、これは大変悪い商習慣であると考えています。もちろん最終的に買うか否かを決めるのは買う側なので、「サイズが合わないので止めておきます。」と言って断ることはできます。とはいえ、現実にはしばしば口八丁手八丁の店員さんに丸め込まれてしまう人も(わたしを含めて)かなりいることは想像に難くありません。

 買ってみたが不満足という結果になれば、長期的には売った側の評価が下がることに繋がるわけで、やはり売る側はサイズ違いを薦めるのを内部規定などで止めておくようにした方が、誠実な商売というものではないでしょうか。信頼第一ですよ。

 もう一つ逆に考えてみると、サイズ違いを安易に薦めてくるような店というのは、そもそもあまり誠実な店(あるいは店員)ではないと見定められるので、そうした店では(あるいは店員からは)買わないという方針を持つというのも一法です。

 

 サイズでなく、色やデザインが希望どおりにならない場合については、その薦めに対して妥協しても機能的に不都合は無いので、買う側の不満は限定的になるでしょう。人によっては「こちらでもお似合いですよ」などといった店員を、後で恨む人もいるかもしれませんが、まずは機能性がすべての前提になっているものと考えますので、色やサイズの違いはいったん容認しても良いと思います。

 

 近年ではインターネット経由の通信販売が日常的になってはいます。しかし服や靴というものは、どうしても実物の大きさや外見の風合いなどを確認してから買おうという方がまだまだ多いはずです。そうした現物を取り扱っている店には、是非より誠実な商売を心掛けていただきたいと思う次第です。